2015年 11月 13日
現在、武蔵野美術大学民俗資料室ギャラリーにて 『菓子木型の造形ー職人の技と美ー』を11月28日まで開催中。 中学生の頃だったか? 『手仕事にっぽん』という番組がとても好きだった。 職人さんの技(伝統工藝)を紹介するという素晴らしい番組。 それを見ていたある日。 洗濯中の母に向って「日本の伝統技術ってすごいね~。美しいね!この素晴らしいことを継承しなきゃ! 何か伝統の職人になりたいけど、素晴らしいものばかりで何を選んでいいかわからない!ねぇ、何がいいと思うぅ?」と、私。 母曰く「ダメよ。あんたは、飽きっぽいから何を選んでも3日ももたないわよっ!」と一撃。 選ぶ前に、その精神が持たないと撃沈した記憶が。 その後、飽きっぽい&精神が持たない私は、やはりその言葉通り?番組だけを楽しんだ中学時代・・・ あれから数十年。 理屈では、日本の伝統技術や美意識の高さにはいつも驚き、感動し、「自国の日本のことを知らずして、何が語れよう・・・」と、 実は何も知らないのに、薄っぺらな大口だけは一著前に今でもたたいている。 さて、思い出話はこのくらい。 この展示、とにかく「素晴らしい!」の一言。 あまりの美しさに、ため息までも出てしまう。 四季を愛でることや見立てることなど・・・。 そして、数学的にすら思える逆転の美。 えっと、ここが出っ張るから、彫るのは深く・・・そして手前になるには・・???と、頭もフル回転。 これだけ見応えのある資料、見なきゃ損!! 日本人の美意識って、日本人である私たちでも「すごい!!」と思う。 それは、「美意識」=「職人さんの技」でもある。 これだけ美しく写実的で、時にはデザイン化し粋な表現をする職人さんって・・・ やはり元々絵を描くことがお上手でお好きなのかしら?? 職人=デザイナー=アーティスト???と、またしても頭がフル回転。 お菓子って、それだけでも夢があったり、美味しくって人を幸せにする力があるのに、そこに技と美が加わるなんて!!! 最強でしょ。 そして、私にとってはお菓子は一生の楽しみ。 今回の展示を観ると、楽しい、美しいだけではない、なにかものすごい重みも感じる。 以前、料理家の友人が落雁を作るべく、自分で木型を彫って作った落雁をくれたことがあった。 まず、「落雁って和菓子屋さんじゃなくてもつくれるんだぁ。」と思ったのと同時に、「木型って作れるんだ!」と。 その友人、研究熱心なので、「もうちょっと、ここを深く彫ればいいんだ。もっとカーブを強く・・」などつぶやくも、 私にとっては見て美しく、食べて美味しかったので、より一層の感動を覚えている。 「いずん堂でも何かオリジナルの落雁ができたら楽しいなぁ。」なんて思いながら。 今回クローズアップされている職人さんの木型で拵えた落雁もこの展示に併せて特別に売っているので、 展示を観てから召し上がると、感動も一入かと思われる。 お菓子、いとをかし・・・。 186
by izundou
| 2015-11-13 22:42
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